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アイデアの源泉 - アイデアとは?

「アイデアをどうやってだすか」とよく聞かれる。
答えは、たぶん「アイデアを出すこと自体」に興味があり、いつもそれについて考えてきた、ということだ。

いまはアイデアを出す職業に就いているので、いいアイデアを出すことを日々の日課としているが、それよりもずっと前、高校在籍中に紙copiをつくっていた頃からさまざまなことを工夫してきた。
もっと言えば、小学生のころ、弓矢や竹笛やわらじなんかを試行錯誤をくりかえしながら作っていたときから、アイデアを出すときの「思考」はすでに形作られていた。

イデアとは?

「1%のひらめき、99%の努力」 by Edison
99%の努力を具体的にどうすればいいのかは教えてくれないが、とにかくアイデアを出すための努力を肯定してくれる力強い言葉。
イデアを出すには、長い時間をアイデアを出すための思考や活動にあてなければいけないと思う。ハイリスク・ハイリターン、つまり多くの投資(主に時間)が必要で、見返りの可能性は少ない仕事であって、現実主義的なきらいのある人はむかない、と思う。

「Connecting Things」 by Steve Jobs
既存のものをつなげることが新しいアイデアである。アイデアはまったく新しいものではない、と一刀両断したJobs氏に拍手。なるべく離れた分野のもの同士をくっつけることができればそれはより先端的なアイデアとなる。

枯れた技術の水平思考」by 横井軍平
この人もJobsと似たようなことを言っている。水平思考は「Connecting Things」とほぼ似たような考えである。しかし、他の分野の技術をほかに応用することを「横向き」であると空間的な概念を与えたことは興味深い。横向きというのは、まっすぐでなく、ひねくれているという感じを連想させるがそこが個人的に気に入っている。
「枯れた技術」を使うと、商品化にあたって、安く、安定した製品を多くの顧客に提供することが可能になる。最初からそのような「商品」を意識してアイデアを出す場合には非常に有効な考えだと思う。

出力

イデアを出す行為は、入力か出力かと問われれば間違いなく「出力」である。
大勢の前で発表するにしろ、こっそりと家の中で考えるにせよ、なにか自分の外にはき出す意志が必要である。この意志が継続しないとそもそもアイデアを出すことは無理である。アイデアは、買い物をするように外に取りに行くのではなく、自分の体から発せられる生理現象である。